京都は観光名所が多く、一度は行ってみたい!
でも、足が悪い方は次のようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
この記事では、足が悪い方でも安心して行ける京都の観光地についてご紹介しています。
車イスの方でも安心して回れるところがあるので、京都観光の参考にしてくださいね。
京都でバリアフリー観光ができるって本当?

京都のバリアフリー事情とは?
京都といえば、歴史ある街並みや古いお寺が多いので「バリアフリーなんて無理では?」と思うかもしれません。
でも、実は近年、観光客を迎えるためにバリアフリー対応がどんどん進んでいます。
市内には段差をなくした歩道や、車いす対応のトイレ、エレベーターを備えた観光施設が増えています。
特に有名な神社仏閣では、スロープや昇降機が設置されている場所もあり、足が悪い方や車いすを利用している方でも安心して楽しめるよう工夫されています。
事前に情報をチェックしておくと、よりスムーズな観光ができますよ。
車いすや杖利用でも大丈夫なポイント
車いすや杖を使う方にとって一番気になるのが、「段差」と「長い距離の移動」です。
京都市内では、公共交通機関や観光地でのバリアフリー対応が進んでいるため、思った以上にストレスなく移動できます。
観光地では車いす専用ルートが案内されている場所もありますし、スタッフの方が親切にサポートしてくれることも多いです。
杖を使う場合でも休憩用のベンチがあちこちに設置されているので、無理せずにゆっくり楽しめます。
足腰に負担が少ない移動手段
京都を移動するなら、負担を減らす工夫も大切です。
おすすめは、バスや地下鉄の利用。
京都市バスは多くの路線でノンステップバス(乗り降りしやすいバス)が走っていますし、地下鉄もほとんどの駅でエレベーターが完備されています。
下のマークがついている京都市バスは車イスのまま乗降できます。

(ただし、車内が混雑している時は対応できない場合があります)
また、短い区間でもタクシーを利用するのも便利です。
最近では、バリアフリー対応のタクシーも増えてきていますので、安心して移動できます。
事前に知っておきたい観光施設の配慮
観光を快適にするためには、施設の情報を事前に調べておくことがカギです。
多くの有名観光地では公式サイトでバリアフリー情報を公開していて、スロープの有無や車いす貸し出しの有無などをチェックできます。
また、実際に行った人たちの口コミも参考になります。
ホテルや観光施設に直接問い合わせるのも、細かい点を確認できて安心です。
万が一、現地で困った場合も、京都観光案内所などでサポートを受けられますよ。
足が悪くても楽しめる!京都のおすすめ神社仏閣7選
足が悪くても楽しめる京都のおすすめ観光スポットをご紹介しましょう。
どこも安心して行けるところなので、ゆっくり見てまわってくださいね。
清水寺:バリアフリー化で参拝しやすい
清水寺といえば長い坂道や石段で有名ですが、バリアフリー化が進んでいて車イスでも回ることができます。
2011年1月に寺社で初の「バリアフリー化推進功労者表彰」を受賞し、境内を車イスで1周できるようにスロープの参拝道が整備されているんですよ!
清水寺までは五条坂バス停から徒歩でも行けますが、車イスの場合は歩道の幅が狭い上に観光客が多く、歩いて行くにはちょっと距離があります。
そこでおすすめなのはタクシーの利用です。
清水寺には「障がい者や車いす利用者専用の降車場」があり、そこでタクシーを停めてもらうとスムーズに入れます。
東山通りから100mほど入ると左手に向かうと清水坂、右手に進むと「茶わん坂」という案内の石碑があります。

茶わん坂の方に進んでもらうと、つきあたりに「防災道路」があり、そこから清水寺に入れるようになっているのです。
京都市内のタクシー運転手さんなら清水寺の防災道路とか障がい者や車イス専用の降車場」と言えば、すぐにわかってくれますよ。
拝観案内
- 住所:京都府京都市東山区清水1丁目294
- 拝観料:大人500円 小中学生200円
- 障がい者割引:障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方と付き添い1名は無料
- アクセス:京阪「清水五条駅」から五条坂を上がる
- 駐車場:なし
地図
三十三間堂:お寺の前に無料駐車場あり

三十三間堂は本堂や庭園などすべてがバリアフリーになっていて、車イスや足が悪い方でも拝観できます。
三十三間堂は柱と柱の間が33あることから命名された寺院です。
平安時代に後白河上皇が住む法住寺殿の敷地内に平清盛が建立しました。
本堂内には1001体の千手観音立像が安置されていて、その姿は壮観です。
風神・雷神像などもあり、1001体の仏像と合わせてすべてが国宝です。
車イスでもゆっくり拝観できるのがうれしいですね。
拝観案内
- 住所:京都府京都市東山区三十三間堂廻り657
- 拝観料:一般600円・中高生400円・小学生300円
- 障がい者割引:障がい者手帳や療育手帳の提示で、本人と付き添い1名が半額
- アクセス:バス停「博物館三十三間堂前」下車すぐ
- 駐車場:バリアフリー対応の駐車場2台
- 貸出用の車イスあり
地図
二条城:車イスの貸し出しあり

二条城は車イスで入ることが可能です。
二の丸御殿や本丸御殿も車イスで入れますが、その場合は備え付けの観覧用車イスに乗り換える必要があります。
なお、電動アシスト付き車イスを無料で貸し出しているので、現地で歩くのが不安という方は利用するといいでしょう。
(ただし、台数に限りがあり、事前の貸出予約はできないので、早めに行くことをおすすめします。)
拝観案内
- 住所:京都府京都市中京区二条城町541
- 入城券:大人800円・中高生400円・小学生300円
入城券と二の丸御殿観覧券:1,300円
本丸御殿観覧券(事前予約が必要):入城券と別に1,000円 - 障がい者割引:身体障害者手帳、精神障害者手帳、療育手帳をお持ちの方と付き添い1名は無料
京都市内在住の70歳以上と小中学生、京都市内の小中学校に通学する生徒は無料 - アクセス:地下鉄東西線「二条城前駅」または京都市バス「二条城前」から徒歩すぐ
- 駐車場:有料駐車場120台あり
地図
北野天満宮:段差の少ない参道

学問の神様として有名な北野天満宮は、参道にほとんど段差がなく、非常に歩きやすいのが特徴です。
境内も広々としており、車イスの利用もしやすい環境が整っています。
特に、正門から拝殿までのルートはなだらかなので、杖を使っている方でも安心です。
また、近くには休憩できるベンチも多く配置されていて、無理せずに参拝が楽しめます。
拝観案内
- 住所:京都府京都市上京区馬喰町
- 拝観料:無料
ご祈祷は5,000円から - アクセス:京都市バス「北野天満宮前」からすぐ
- 駐車場:あり
(ただし、毎月25日は縁日のため駐車不可)
地図
平等院鳳凰堂:車イス利用者向けの参拝ルートあり

宇治市にある平等院鳳凰堂は、バリアフリー観光に力を入れているスポットのひとつです。
境内にはスロープや手すりが整備されており、バリアフリーガイドも用意されています。
車いす利用者向けの参拝ルートも確保されており、安心して文化財を間近で楽しむことができます。
さらに、平等院ミュージアム「鳳翔館」ではエレベーターやバリアフリートイレも完備されているので、安心して観光できますよ。
じゃり道でも振動が少ない専用車イスが複数台、貸出用として準備されています。
また、身障者用駐車場は正門前広場に2台分あります。
拝観案内
- 住所:京都府宇治市宇治蓮華116
- 拝観料:(庭園と平等院ミュージアム鳳翔館)大人700円・中高生400円・小学生300円
鳳凰堂内部廃館:300円 - 障がい者割引:障がい者手帳をお持ちの方と付き添い1名は半額
- アクセス:JR奈良線「宇治駅」または京阪「宇治駅」から徒歩10分
- 駐車場:なし(近隣の有料駐車場を利用)
地図
東本願寺:車イス用スロープ充実
東本願寺は京都駅から徒歩圏内というアクセスの良さも魅力ですが、バリアフリー対応がとても進んでいるお寺です。
正門の御影堂門は階段があるので避けて、段差がない阿弥陀堂門から入るのがおすすめです。
境内には車いす用スロープが多数設置されており、建物の中にも簡単に入ることができます。
御影堂はエレベ-ターで上がれるのもうれしいですね。
また、本堂内では靴を脱ぐことなく参拝できるエリアもあり、足が悪い方でも無理せず参拝できます。
スタッフも親切に案内してくれるので、安心して訪れることができます。
拝観案内
- 住所:京都府京都市下京区烏丸通七条上る
- 拝観料:なし
- アクセス:JR京都駅から徒歩7分
- 駐車場:あり(台数が少ないので、空いていない時はコインパーキングを利用)
地図
南禅寺:広くて歩きやすい庭園
南禅寺は広大な庭園が有名で、歩きやすい道が整備されているため、足の悪い方にもおすすめです。
境内は比較的段差が少なくなだらかな坂道が多いため、ゆったりと自然や建築美を楽しむことができます。
特に、石畳や芝生のエリアは柔らかく足腰への負担が少ないのも魅力です。
ただし、三門は段差があるので車イスでの通行はできませんし、三門内も車イスでは入れません。
方丈庭園の拝観時には、室内用の車イスの貸出があります。
拝観案内
- 住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町86
- 拝観料
方丈庭園:一般600円・高校生500円・小中学高生400円
三門:一般600円・高校生500円・小中学生400円
南禅院:一般400円・高校生350円・小中学生250円 - 障がい者割引:障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名は無料
- アクセス:地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩10分
- 駐車場:有料駐車場あり
地図
足が悪くても行ける京都観光のホテル情報
足が悪い方が京都観光をする際には、宿泊施設選びも重要なポイントです。
宿泊施設の選び方やおすすめホテルをご紹介します。
バリアフリールームがあるホテル紹介
京都市内には、バリアフリールームを備えたホテルが年々増えています。
たとえば、「ホテルグランヴィア京都」は京都駅直結で移動もラクラク、バリアフリールームも広く設計されていて、車いす利用者にも快適な滞在が可能です。
また、「THE THOUSAND KYOTO」もスタイリッシュでありながら、車いすでも余裕で動けるような設計がされています。
ほかにも、中価格帯のビジネスホテルチェーンでもバリアフリールームを用意しているところが増えているので、事前に公式サイトで確認して予約するのがおすすめです。
車イス対応の温泉旅館もある?
実は京都周辺にも、車イス対応の温泉旅館がいくつか存在します。
特に、嵐山エリアにある「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル京都」では、一部の客室でバリアフリー対応がなされており、温泉を楽しみながら安全に過ごせます。
段差をなくした客室設計や、介助用椅子が置かれている大浴場などもあり、リラックスした時間を満喫できます。
温泉旅館を選ぶときは、直接施設に問い合わせて、詳細な設備状況を確認すると安心です。
交通アクセスが便利なホテル選び
足が悪い方にとって、観光地へのアクセスが良いホテルを選ぶことはとても大切です。
京都駅周辺や、地下鉄沿線のホテルなら、電車やバスにすぐ乗れるため移動がスムーズです。
特に京都駅直結ホテルは、雨の日でも濡れずに移動できるため、人気があります。
また、ホテル周辺にコンビニや飲食店があるかどうかも、選ぶときのポイントになります。
疲れたらすぐ戻って休める環境が整っていると、より快適な旅になりますね。
サポートが充実している宿泊施設の特徴
バリアフリーに力を入れているホテルでは、単なる設備だけでなく「人のサポート」も充実しています。
たとえば、荷物の運搬を手伝ってくれるスタッフが常駐していたり、車イスの貸し出しサービスがあったりするホテルもあります。
チェックインのときに希望を伝えると、部屋までエスコートしてくれるところもあります。
こうした細やかな配慮があるホテルを選べば、より安心して宿泊できるでしょう。
予約前にチェックすべきポイント
バリアフリー対応のホテルを探すときは、単に「バリアフリールームあり」と書かれているだけでなく、具体的な設備内容まで確認することが大切です。
たとえば、部屋の扉の幅、ベッドの高さ、バスルームの手すり設置状況など。ホームページの情報だけでは分かりにくい場合は、電話やメールで直接問い合わせましょう。
また、実際に泊まった人の口コミもとても参考になります。細かい情報を押さえておくことで、安心して宿泊できますよ。
足が悪くても行ける京都観光|バリアフリー交通手段
京都は観光都市なので、観光客に対しての配慮が多くあります。
バリアフリー対応の交通機関について見ていきましょう。
バリアフリー対応のバス・電車情報
京都市内を走るバスや地下鉄は、バリアフリー対応がかなり進んでいます。
市バスは、ノンステップバスと呼ばれる乗り降りしやすい低床バスが多く運行されており、車いすでも問題なく乗降できます。
地下鉄も、すべての駅にエレベーターが設置されていて、安心して利用できる環境が整っています。
また、京都駅や主要なバス停にはスタッフが常駐していることも多く、困ったときにはすぐに助けてもらえるので心強いですね。
タクシー利用でラクラク移動
京都ではタクシー利用もとても便利です。
特に、観光タクシーやジャンボタクシーなら、ドア・ツー・ドアで移動できるので、足が悪い方には最適です。
車イスごと乗車できる福祉タクシーもありますので、事前に予約しておけば安心です。
観光スポットを巡るプランを組んでくれるドライバーも多く、体調に合わせて無理なく観光が楽しめます。
タクシー会社によってサービス内容が異なるため、利用前に確認しておきましょう。
観光タクシーのメリットとは?
観光タクシーを使う最大のメリットは、自分のペースで好きな場所を巡れることです。
公共交通機関だと乗り換えや待ち時間が負担になりますが、タクシーなら一切気にする必要がありません。
また、観光に詳しいドライバーさんが地元ならではの穴場スポットを教えてくれることもあります。
さらに、天気が悪くても問題なく観光できるので、予定変更にも柔軟に対応できます。
体力や天候に左右されずに観光を楽しめるのが嬉しいポイントですね。
電動車いす・シニアカーのレンタルサービス
京都市内では、観光用に電動車イスやシニアカーをレンタルできるサービスもあります。
これを利用すれば、長距離の移動もぐっとラクになります。
レンタルはホテルへの直接配達サービスがある業者もあり、手続きも簡単。
レンタル料金は1日数千円程度で、事前予約が基本です。特に人気シーズンは早めの予約が必要なので、計画を立てる段階で押さえておくと安心です。
地元の人に教わる!裏技的な移動方法
観光マップに載っていないような裏技も、地元の人に聞くと教えてもらえることがあります。
たとえば、あまり知られていないエレベーターのあるルートや、歩きやすい裏道など。
商店街の人や観光案内所のスタッフは、親切に教えてくれることが多いので、気軽に尋ねてみましょう。
ちょっとした情報で移動がぐんとラクになり、観光がもっと楽しくなりますよ。
観光以外も楽しもう!京都のバリアフリーカフェ&お店
京都観光では食事やカフェ探しも大切です。
特に車イスで入れるかどうか、チェックしておきましょう。
車イスでも入れるおしゃれカフェ
京都には、車イスで入れる素敵なカフェもたくさんあります。
入り口に段差がなく、広々とした店内のカフェが多いので、事前にGoogleマップなどでバリアフリー情報をチェックしてから行くといいでしょう。
バリアフリーな和菓子屋さん巡り
京都といえば和菓子。
人気の和菓子店の中には、バリアフリー対応しているところも増えています。例えば、「とらや 京都一条店」では、車いすでも入りやすい入口と広々した店内が魅力。
ほかにも「甘春堂 東店」では、車いす用のスペースが用意されているほか、店員さんが親切にサポートしてくれるので安心して買い物が楽しめます
お土産にもぴったりなので、観光のついでに立ち寄りたいですね。
百貨店やショッピングモールも充実
京都駅直結の「伊勢丹京都店」や「京都高島屋」などの大型百貨店は、バリアフリー設備が完備されています。
広々とした通路、バリアフリー対応のトイレ、車いす貸し出しサービスなど、快適にショッピングが楽しめる工夫がたくさん。
観光中の休憩スポットとしても利用できるので、足が疲れたときにもおすすめです。雨の日でも安心して遊べるのも嬉しいポイントです。
雨の日でも安心して遊べる施設
雨の日でも楽しめるスポットなら、「京都国立博物館」や「京都水族館」がおすすめです。
どちらもバリアフリー対応がしっかりしており、車いすでも問題なく見学できます。
特に京都水族館は広々とした館内と滑りにくい床が特徴で、快適に過ごせます。
天気に左右されずに予定が立てられるので、旅行の満足度もぐんと上がりますね。
まとめ:足が悪くても京都観光は十分楽しめる!
京都は「古い街だからバリアフリーは難しそう」と思われがちですが、実際にはかなり整備が進んでいます。
車いす対応のバスや地下鉄、段差の少ない参道、バリアフリー仕様のホテルや観光施設など、安心して旅行ができる環境が整っています。
また、京都市全体が「すべての人にやさしい観光地」を目指して、サポート体制をどんどん充実させているのも心強いポイントです。
少し事前準備をして移動方法や施設の情報を押さえておけば、足腰に不安がある方でも、無理せず京都の素晴らしい文化や自然を楽しめます。
今回ご紹介したおすすめスポットやホテル情報を活用して、自分のペースで素敵な京都旅行を満喫してくださいね。
旅は「行きたい」という気持ちがあれば、きっと最高の思い出になりますよ!